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ヒントは酒屋に。米不足を乗り越えた町中華「一番」の取り組み


酒商増田屋
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レストラン一番

増田屋が中華料理一番の米不足を救う


■ 米不足と価格高騰。営業に影響も

東京都小平市で長年親しまれてきた町中華「一番」は、近年深刻化した全国的な米不足と仕入れ価格の高騰により、大きな課題を抱えていました。
通常使用していた米の品質が不安定になり、仕入れ先も限られる中で、「いつもの味を守れるのか」「営業が続けられるのか」という不安が募っていたのです。

特に、お米は中華料理において欠かせない存在。チャーハンや丼物、定食のお供に提供する白ご飯は、お客様からの信頼にもつながる大切な部分です。

■ 信頼のつながりが生んだ、迅速な米の供給体制

そんな中、グループ内のパートナー企業である埼玉県の「増田屋」が手を差し伸べてくれました。

増田屋は酒販業を営む一方で、長年のネットワークを活かし、米の卸事業も展開。地元農家との強いつながりを持っていたことで、混乱する市場の中でも安定的かつ迅速に新米を調達することが可能だったのです。
品質にもこだわった地元産の美味しいお米。スピードと質の両立が、一番にとって大きな転機となりました。

 

■ 営業の安定と、おいしさのアップデート
この連携により、「一番」は通常営業を滞りなく継続することができました。さらに、お客様からは「最近ごはんがより美味しくなった」「定食のご飯がおかわりしたくなるほど」といった嬉しいお声を多数いただいています。

実際、炊き上がったお米はふっくらつややかで、粒立ちもよく、チャーハンの炒め上がりにも違いが出るほど。素材の力が料理全体のクオリティを底上げしてくれました。ご来店いただいた皆様に「いつもの中華が、ちょっと特別に感じられる」。そんな体験を、今あらためてご提供できていると感じています。

■ 地域内シナジーのさらなる拡張へ
今回のようなBtoB(卸)とBtoC(店舗)の連携は、グループ企業間での理想的なシナジーのかたちです。

酒販・問屋としての増田屋のネットワーク、そして地域に根ざした飲食店である一番の魅力。これらが交わることで、地域の中で資源が循環し、お客様に価値として還元される、そんなビジネスのあり方が少しずつ形になってきています。

「今日も、ちょっとごはんを食べに“あの一番”へ」。そう思っていただけるような、心温まる中華料理をこれからもご提供してまいります。


■株式会社テイクオーバーについて

「価値ある事業をなくさない」をコンセプトに、日本全国における中小企業の事業承継問題に真正面から取り組む、承継支援・経営再生会社です。後継者不在や経営の停滞により存続が危ぶまれる企業を対象に、実質的な承継・再生の実行者として介入し、企業価値の維持・向上、ひいては地域経済の活性化に資することを目的としています。承継後は再生チームが経営を担う当事者として、グループの知見や人材・資本力を用いて、企業が本来持つ潜在的な価値を引き出し、持続的な成長へと導きます。価値ある企業を一つでも多く、後世に繋いでいく。そのひとつの想いで、今後も活動を続けてまいります。

〈事業内容〉
飲食、食品製造、ペット、アパレル事業等
中小企業の株式の取得による事業承継
経営体制の再編・組織強化支援
営業・販売戦略、バックオフィスの構造改革
グループ間シナジーの創出による成長加速